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ゆったりとした雰囲気をつくろう
やや落とした照明や静かな音楽は、からだと気持ちをリラックスさせてくれます。 |
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少しずつ進めよう
治療後に性生活を再開するときは、どのカップルも「おそるおそる」のことが多いものです。生まれてはじめて性の体験をしたとき、最初から自信たっぷりに楽しむことができた人は多くありません。治療後の性生活も同じで、慣れていくにはカップルの双方にある程度の時間が必要です。ゆったりかまえましょう。
また、性生活とは、性交のことだけではありません。いきなり挿入を試みる必要はありません。手をつなぐ、優しく抱き合う、背中や手足のマッサージをする、などによって、お互いの温もりを感じることができます。 |
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何はなくてもコミュニケーション!
一番大事なのは、状態を伝え合うことです。性行為にともなって違和感や痛みがあったら、我慢しないでできるだけパートナーに伝えましょう。性交痛・肩関節の痛み・皮膚の違和感・からだの疲れなど、あなたが変化を伝えない限り、パートナーはわかりません。性的な変化は、察してもらうことがとても難しいのです。性行為にともなう痛みや不安感があると、快感に集中する気持ちがそがれ、ますます苦痛が強まる悪循環が生じてしまいます。変化がおきているときこそ、勇気を出して相手に伝えることが肝心です。コミュニケーションを心がけた結果、以前より性の満足度が高まったというカップルもいます。また、前向きで正直な気持ちを伝えあうコミュニケーションは、性生活に限らず、カップルの関係全般にわたってとても大切なことです。
病気とわかる前の性生活を思い出してみてください。ご自分の満足をいつも大事にできていましたか?ときには相手の満足のほうを優先していなかったでしょうか?苦痛を伝えるときには、相手を非難するのではなく、「ここがつらい」「こうしてほしい」のように、できるだけ具体的に、前向きに伝えてみましょう。パートナーの方は、ご本人のお話をよく聞いてください。 |
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以前のパターンにこだわらなくても大丈夫
カップルそれぞれに、慣れた性生活のかたちがありますが、前のかたちにこだわらなくても大丈夫です。
性生活への気持ちがあっても夜には疲労がたまる場合、余力のある時間を使いましょう。休日の午前中でもよいかもしれません。同様に、からだの痛みがあるなら、鎮痛剤がよく効いているときに寄り添うのもよいでしょう。
性交痛がある場合は、我慢しないでパートナーに伝え、十分前戯の時間をとってもらいましょう。水溶性の腟潤滑ゼリー(写真)も大変効果的です。潤滑ゼリーは一般の薬局や通信販売などで購入することができます。ご本人とパートナーのどちらが使ってもよく、たっぷり使うのがコツですから、ベッドサイドに置いておくとよいでしょう。また、女性のほうが動きをコントロールしやすい体位(女性上位や側臥位など)をとることで、痛みへの恐怖感を和らげることもできます。また、性交そのものをゴールにする必要はありません。快感を得る方法は、いろいろあります。この機会に、ほかの方法を試してみるのもよいでしょう。
性生活のときの着衣は、そのときのお二人にとって、もっとも楽なかたちでかまいません。当初は手術のあとを保護する意味からも、下着などをつける方が少なくありません。当初はそうでも、ある時期から下着などをつけなくなるカップルもあります。いずれにせよ、「今はこうしたい」「こうしたほうが楽」と、パートナーに伝えてお二人で話し合うことです。 |
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暮らし全体をふりかえろう
性生活を楽しむには、ある程度の心身のエネルギーとゆとりが必要です。暮らしのペースに無理はないでしょうか?パートナーと一緒に、ゆっくりとした時間をすごせていますか?性生活にむかう前に、今の暮らし全般をふりかえってみましょう。 |
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あなた自身の優先順位を上げよう
病気になっても、ご家族や周囲を気づかうあまり、自分を後回しにする人が少なくありません。自分の優先順位を大切にできているでしょうか?今は、あなた自身の優先順位をあげるべきときです。 |
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医学的な問題がないか、チェックしよう
性生活への関心を失う原因として、乳がん治療以外の医学的な原因も考えられます。たとえば、性欲の低下は、うつ病の症状のことがありますし、確率は低いものの、降圧剤、不整脈治療薬、高脂血症治療薬、抗不安薬、消化性潰瘍治療薬、利尿剤などの薬剤の副作用として性欲が落ちることもあります。これらの影響について心配になったら、必ず主治医に相談してください。決して自己判断でくすりの服用をやめてはいけません。 |
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遠慮しないで医療者に相談してみよう
忙しい外来や病棟で、担当の医療者に性生活の相談をすることをためらう人は大勢います。しかし、「性の悩み」への相談にのることも医療者の守備範囲です。身近で信頼できる看護師や医師に相談してみてください。また、性の悩みは多くの場合パートナーとの人間関係全般やカップルそれぞれの心身のコンディションにも関連します。精神科医、心療内科医、心理カウンセラーに相談する方法もあります。院内や地元の「こころの専門家」の情報は、医療スタッフから得ることができます。 |