私たちは患者さんに対して最良の治療を提供することを目的に、効果や安全性の優れた治療法の開発を試みています。新しい治療法の開発のためには、患者さんを対象とした「臨床研究」が必要となります。今回参加をお願いする臨床研究は、私たち医師が中心となり、日常診療の一環として、新しい有望な治療を立案・計画して行うものであり、製薬会社が中心となって厚生労働省から新しい医薬品として承認を得るために行われる臨床試験(治験)ではありません。
この試験の実施にあたっては、当院の臨床研究倫理審査委員会の審議に基づく病院長の許可を得て行っています。
九州大学大学院消化器•総合外科および参加施設において非小細胞性肺癌の診断で手術を受けられた方のうち、再発症例が対象となります。
対象者数:500名
研究期間:承認日~2019年7月31日
対象者となることを希望されない方は、担当医へご連絡下さい。
本調査では多施設共同で術後再発患者さんを集積し治療経過を観察することにより、再発後の生存期間とそれに関わる予後因子を明らかにするとともに最近の治療法の影響について検討します。
◎方法
1) | 各施設で匿名化して症例登録を行い、医療情報(性別、年令、PS、手術日、病理病期、組織型、術後補助療法の有無、再発確認時期、再発臓器・転移数、再発治療開始時期、治療法、検査結果など)を収集します。 |
2) | その後、定期的に臨床経過について登録します。 |
3) | 再発症例全体および再発形式別(遠隔再発、局所再発、混合再発)の生存率(再発治療後)を解析し、さらに治療法を含めた様々な医療情報の中から生存率に影響する因子(予後因子)につい解析します。 |
この研究を行うことで患者さんに日常診療以外の余分な負担が生じることはありません。
個人情報漏洩を防ぐため、個人を特定できる情報を削除し、データの数字化、データファイルの暗号化などの厳格な対策を取り、第三者が個人情報を閲覧することができないようにしております。
また、本研究の実施過程及びその結果の公表(学会や論文等)の際には、患者さんを特定できる情報は一切含まれません。
本研究で得られたデータを別の研究に2次利用する可能性がありますが、その場合は、改めてその研究計画を倫理審査委員会において審査し、承認を受けた上で利用します。この場合も、患者さんを特定できる情報は一切含まれません。
研究を行う期間は承認日より2019年7月31日まで
本研究により被験者となった患者さんが直接受けることができる利益はありませんが、将来研究成果は肺癌の発症機序の解明及び新しい治療法の発見の一助になり、多くの患者さんの治療と健康に貢献できる可能性が高いと考えます。
研究責任医師: | 九州大学大学院 消化器・総合外科 教授 前原 喜彦 |
研究分担医師: | 併任講師 岡本龍郎 |
参加施設: | 九州大学大学院 消化器・総合外科 国立病院機構九州がんセンター 呼吸器腫瘍科 国立病院機構九州医療センター 呼吸器外科 国立病院機構福岡病院 外科 福岡市民病院 外科 九州中央病院呼吸器 外科 済生会福岡総合病院 外科 産業医科大学 第二外科 北九州市立医療センター 呼吸器外科 製鉄記念八幡病院 呼吸器外科 済生会八幡総合病院 外科 大分赤十字病院 外科 国立病院機構別府医療センター 呼吸器外科 中津市立中津市民病院 呼吸器外科 国立病院機構大分医療センター 外科 広島赤十字・原爆病院 外科 松山赤十字病院 呼吸器外科 済生会唐津病院 外科 |
九州大学大学院 消化器・総合外科
TEL 092-642-5479(消化器・総合外科外来)(平日8:30~17:00)
092-642-5473(消化器・総合外科病棟)(夜間・休日)
担当 併任講師 岡本龍郎