当研究は九州大学病院第二外科において、2007年4月から2009年5月までに呼吸器疾患で手術を行った人を対象にしています。
なお、上記対象に該当する方で、当研究に参加することを希望されない場合は、お手数ですが下記連絡先にご連絡をお願いいたします。
従来肺がんのおもな原因としてタバコが挙げられていましたが、近年、タバコを吸わない人に発生する肺がんが増加しています。このタバコを吸わない人の肺がんは、タバコによる肺がんとは発生のメカニズムが違うのではないかと指摘する声もありますが、今のところはっきりしたことはわかっていません。
手術の際に採取した肺の標本と、手術前後に採取した血液標本を詳しく調べ、タバコが原因の肺がんと、タバコを吸わない人の肺がんを比較することでその発生のメカニズムに違いがあるかどうか明らかにするものです。タバコが体に及ぼす悪影響のひとつとして、酸化ストレスという、体の組織を酸化させる力があります。この酸化ストレスが肺がんに与える影響についても調べます。
研究を行う期間は2012年3月までと考えております。
タバコが原因の肺がんと、タバコを吸わない人の肺がんの違いがあった場合、それぞれの特性に見合った治療を行うことができ、治療の効果を上げることが期待できます。そのため、この研究でその違いがあるかどうかを調べることは大変有益で、医学上の貢献が十分にあると考えます。
九州大学大学院 消化器・総合外科(第二外科)
教授 前原 喜彦
准教授 調 憲
〒812-8582 福岡市東区馬出3-1-1
TEL 092-642-5466